美容・健康市場の可能性:スポーツジムユーザーの高い意識と消費行動
更新日:2025.01.28

近年、コロナ禍をきっかけに人々の健康意識はますます高まり、美容・健康市場が大きな盛り上がりを見せています。
そのなかでも注目されるのが「スポーツジムユーザー」というターゲット層です。彼らが持つ高い美容・健康意識、そして積極的な消費行動は、多くの企業にとって大きなビジネスチャンスと言っても良いでしょう。
そこで、株式会社hunnyは、「美容と健康」に関する調査として、スポーツジムユーザー:221人、非スポーツジムユーザー:221人に対してアンケートを実施しました。
今回は、そのアンケート結果からわかったスポーツジムユーザーの特徴と傾向に加え、彼らを取り込むための具体的なマーケティング戦略まで解説します。
また、具体的な調査結果資料は下記リンクからダウンロード可能です。今後のマーケティング戦略に役立てるために是非ご確認ください。
※本記事内で使用されている資料画像・並びに本資料を引用される場合は、画像下部に【参照:株式会社hunny 「美容意識に関するスポーツジムジムユーザー・スポーツジムユーザー以外向けアンケート調査結果」とご記載ください】
目次
データから見るジムユーザーの特性
本アンケートの結果から、スポーツジムユーザーにはいくつか際立った特徴が見えてきます。
以下では、美容・健康に対する意識や支出、情報収集の習慣に注目しながら、データをもとに具体的に紐解いていきましょう。
圧倒的な美容・健康意識
- 美容意識が高いと答えた割合:84.4%(非ユーザー層の約1.5倍)
- 健康意識が高いと答えた割合:49.3%(非ユーザー層の約1.82倍)
ジムという「人目に触れる場所」でトレーニングを続けることで、自然と外見や健康状態に対する意識が高まっていると考えられます。
結果が目に見えやすいからこそ、「もっと良い状態を維持したい」「さらに改善したい」という意欲が強く、投資を惜しまない姿勢がうかがえます。
美容・健康関連への積極的な支出
- 月1万円以上を美容・健康に投資:53.4%(非ユーザーの約2.7倍)
- プロテイン購入費 月5,000円以上:36%(非ユーザーの約2.6倍)
- スキンケア費 月1万円以上:21.4%(非ユーザーの約4倍)
- サプリメント購入費 月1万円以上:20.6%(非ユーザーの約4.4倍)
彼らにとって美容・健康関連商品は、いわば「必需品」。ジムで体を動かすからこそ、「しっかり結果が出る」商品を求める傾向が強く、多少高価でも品質や効果を優先して選ぶのが特徴です。
高い情報収集力と素早い行動
- 美容・健康・ダイエット情報を収集:85.3%(非ユーザーの1.5倍以上)
- 得た情報をすぐに消費行動へ移す積極性:プロテイン・サプリメント摂取率79.3%と高水準
SNSやYouTubeでトレーニング動画をチェックしたり、ジム仲間からリアルな口コミを得たりすることで、「良い」と感じたものは即購入に繋げる行動力が際立ちます。
情報収集から消費行動までのスピード感が早いことが、ジムユーザーの特徴と言えるでしょう。
攻め方がカギ! ジムユーザーへの効果的なマーケティング施策
スポーツジムユーザーをターゲットとして取り込むには、彼らの特徴に合わせたアプローチが不可欠です。
ここからは、具体的な施策をいくつかの観点から詳しく見ていきましょう。
ターゲットを絞った広告配信
ジムユーザーを取り巻く環境は、年齢層や性別、トレーニング目的などによって大きく異なります。
そのため、広告を配信する際には「誰に向けて、どのようなメッセージを届けるのか」を明確に設定し、パーソナライズドされた訴求を行うことが重要です。
- プロテイン広告:トレーニング直後の摂取メリットを具体的に訴求
- スキンケア製品広告:「ジム後の肌ケア」を軸に、汗や乾燥への対策を提案
- サプリメント広告:運動効率向上や健康維持への効果をアピール
たとえば、20~30代の女性向けであれば「ジム後の肌ケア」や「ダイエットサプリ」に焦点を当てたクリエイティブを用意し、筋力アップやボディメイクに関心の高い30~40代男性向けには「プロテインのメリット」や「筋肉疲労回復サプリ」を訴求するなど、細分化されたターゲット設定が効果を高めるポイントです。
さらに、SNSや検索エンジンのカスタムオーディエンス機能を活用すれば、「ジムに興味がある」層や「健康・美容関連商品の購入意欲が高い」層をピンポイントで狙うことができます。
ターゲットに合った言葉やビジュアルを用いることで、興味喚起と購入意欲を同時に引き上げる効果が期待できます。
デジタルサイネージ広告の活用
スポーツジム内の更衣室やトイレ、通路などは、利用者が一定時間その場に滞在するため、広告に目を向けやすい「視認率の高い空間」です。
デジタルサイネージを設置することで、動画や動きのあるクリエイティブを使い、利用者の注意を集めることができます。
とくにジムの更衣室やロッカー周辺であれば、ワークアウト前後に必ず立ち寄る場所でもあるため、注目度が高い点が特徴です。
プロテインやサプリメント、スキンケア商品の効果的な使用タイミングなどを具体的に示すことで、利用者の日常ルーティンの中に自然に広告メッセージを溶け込ませることができます。
記憶に残りやすい映像や短いフレーズを繰り返し流すことで、商品の認知度を着実に高められるでしょう。
体験型マーケティング
ジムユーザーが重視するのは「体感してこそ分かる効果」です。そこで、商品やサービスを実際に試せる体験型マーケティングは、購買意欲を大きく後押しします。
たとえば、ジム内やジムイベントの場で試供品を配布し、インストラクターやスタッフから製品の特徴・使用方法を直接説明してもらう方法は非常に効果的です。
- ジム内での試供品配布
- スキンケア製品の体験イベントを実施し、その場で使用感を共有
- ユーザーの声をリアルタイムで集め、フィードバックを製品改良に活用
スキンケア製品なら、ジム後のシャワー室付近やパウダールームで実際に使用してもらうイベントを開催し、その場で感想をシェアしてもらう仕掛けを用意すると、リアルな口コミや満足度を高めることができます。
また、体験者の声を即座に集め、商品の改良や新商品の企画に反映させることで、ユーザーとの「共創感」を醸成し、ブランドロイヤルティを向上させることが可能です。
オンラインとオフラインの統合
ジム内でのプロモーション(オフライン)とSNSやweb広告(オンライン)を組み合わせることで、より大きな相乗効果を狙えます。
具体的には、SNS上でハッシュタグキャンペーンを展開し、ジムを利用しているユーザーに「#ジム活」「#美容健康」などのタグを付けて投稿してもらうよう促す方法が挙げられます。
- ジム会員限定のクーポンコード配布
- ハッシュタグキャンペーン(例:#ジム活 #美容健康)でユーザー投稿を促進し、口コミ力をアップ
投稿を行うことで割引クーポンやサンプルを受け取れる仕組みにするなど、インセンティブを設けると参加率が高まります。
さらに、ジム会員限定のクーポンや特典をオンラインで配布し、実際にジム内のブースで商品を受け取れるようにすれば、オンラインからオフラインへと購買行動をシームレスにつなげることができます。
こうした統合的な施策は、ユーザーに一貫したブランド体験を提供すると同時に、商品の認知から購入、レビュー・口コミ拡散までを一気通貫で行えるため、マーケティングの効果を最大限に高めることができます。
ジムユーザーの魅力をビジネスに活かす方法
運動習慣があり、美容・健康への出費を惜しまないスポーツジムユーザーは、企業側から見ると極めて魅力的なターゲットです。
ここでは、彼らへのアプローチが成功した場合に期待できるメリットを整理し、ビジネスへの具体的な活用ポイントを押さえましょう。
売上増加
高い意識を持ち、効果や品質を重視するジムユーザーは、高価格帯の製品やサービスであっても、「自分の美容・健康に役立つ」と納得できれば積極的に購入する傾向があります。
そのため、一度ファン化すればリピート購入や追加購入が見込め、高いLTV(顧客生涯価値)をもたらします。
さらに、SNSや口コミを通じてユーザー同士が情報を共有し合うため、新規顧客獲得にも繋がりやすい点が売上拡大を後押しします。
ブランドロイヤルティ向上
ジムユーザーは「結果がわかりやすい」商品やサービスに対して価値を感じ、実際の使用感や効果を重視します。
そのため、自身の目的や悩みに合った商品を提供されると高い満足感を得やすく、長期的なファンへと発展しやすいのが特徴です。
継続利用や口コミの拡散に繋げるには、定期的なアフターケアや情報配信、イベントなどの参加特典といった施策を通じてブランドとの接点を増やし、満足度を維持・向上させることが重要です。
市場シェア拡大
美容・健康意識の高いジムユーザー層を取り込むことは、他社との差別化にも大きく貢献します。
特に、自社独自のコンセプトや製品開発力を活かして「高機能」「高品質」を打ち出すことで、競合優位性を確立しやすくなります。
また、限定商品やカスタマイズサービスなど、よりパーソナライズドな施策を展開することで、従来の市場にはない新しいポジションを築ける可能性も高まります。結果として、市場における存在感が増し、シェア拡大への道筋を作ることが期待できます。
まとめ
スポーツジムユーザーという存在は、これからの美容・健康市場におけるキープレイヤーと言っても過言ではありません。より健康的に、より美しくなることを目指す彼らのニーズに応えられるかどうかが、市場での成功を左右するカギになるでしょう。
もし、貴社がスポーツジムユーザーをターゲットにした施策を検討中であれば、ぜひ専門家の力を借りることをおすすめします。
株式会社hunny では、豊富な調査データをもとに効果的なマーケティング施策をご提案することが可能です。貴社のビジネス拡大を全力でサポートいたします。ご興味がある場合は、是非下記リンクよりお問い合わせください。