DOOHの事例8選！トレンド・市場規模・OOHとの違いも紹介
更新日：2024.12.02
DOOHは、デジタル技術の進化とともに急速に成長している広告手法です。
企業にとって新たなマーケティングの可能性が広がっていますが、どう活用すれば最も効果的なのかといった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、DOOHの最新トレンドや市場規模、OOH広告との違いだけでなく、DOOHの具体的な成功事例を8つ紹介します。
事例を通して、企業がどのようにDOOHを活用し、ブランド価値を高めているのかを解説するため、今後の広告戦略にぜひ取り入れてください。
本記事は、2024年11月5日に調査した時点での情報を掲載しています。閲覧の時期によっては情報に誤りがある可能性もあるため、ご留意ください。
目次
DOOHの意味・市場規模
DOOH（Digital Out of Home）は、デジタル技術を活用した屋外広告です。DOOH広告は、わたしたちの身の回りのさまざまな場所で目にできます。
特に人々が集まりやすく、視線が集中しやすい場所に設置されるケースが多いため、広告の視認性が高く、視聴者に強い印象を与えられます。
DOOHにより、広告主はターゲットにリアルタイムで訴求でき、場所や時間に応じた柔軟な広告配信が可能となりました。視聴者の関心を集め、効果的にブランドの認知度を高める手段として多くの企業が活用しています。
また、DOOHは視聴者が参加したり、操作したりできるインタラクティブなコンテンツも配信できることも大きな魅力です。
DOOH広告の市場規模
2023年12月に発表されたCARTA HOLDINGSの市場調査によると、2023年のデジタルサイネージ広告市場規模は801億円、2027年には174％増の1,396億円と予測されています。
また、株式会社グローバルインフォメーションのレポートによると、世界のデジタルサイネージ市場規模は、2024年には263億米ドルに達する見込みです。
今後もデジタル化の進展や広告のターゲティング技術の進化により、年平均成長率は10%程度が予想されています。
（参照）CARTA HOLDINGS 株式会社グローバルインフォメーション
OOHとの違い
OOH（Out Of Home）は屋外広告全般を指す用語で、具体的には看板やポスターなどを使用し、情報を伝える手法です。
一方、DOOHはデジタル技術を活用した屋外広告で、動画やアニメーションを使用し、動的なコンテンツを表示します。さらに、リアルタイムで情報を変更し、視聴者の属性に応じて広告内容の調整が可能です。
DOOHはデータを活用して視聴者の行動に合わせた広告配信ができるため、より高度なターゲティングで広告配信が実現します。
DOOHが注目される理由
DOOHが注目を集めている理由は、従来のOOH広告が抱えていた課題を解決し、より効果的で魅力的な広告を展開できる点にあります。
OOHは一度設置すると、変更や修正が難しく、長期間同じコンテンツを流し続けることが一般的です。そのため、広告が新鮮さを欠き、消費者の興味を引き続けることが難しくなります。
しかし、DOOHはリアルタイムで広告内容を変更できるため、常に最新の情報を届けることが可能です。また、視覚的インパクトが強く、消費者に深い印象を与えることができます。
さらに、DOOHは特定の時間帯や場所など、詳細なターゲティングが可能です。これらの要素があるため、DOOHは効果的な広告手段として多くの企業が積極的に活用しています。
DOOHの事例
ここからは、DOOHの事例を8つ厳選し、紹介します。
- ブリティッシュ・エアウェイズのデジタルサイネージ
- 東京メトロの桜の開花広告
- 資生堂のプロモーション
- スウェーデンの健康推進キャンペーン
- タイムズスクエアのクジラが泳ぐ広告
- 大阪の道頓堀のライブ中継
- 味の素の気温連動型広告
- 第一三共ヘルスケアの気圧予報
DOOHは、従来の広告では実現できなかった多彩な表現が可能です。事例を参考に、自社のマーケティング戦略に活かしましょう。
ブリティッシュ・エアウェイズのデジタルサイネージ
ブリティッシュ・エアウェイズが2013年に展開した「#look Up」キャンペーンでは、デジタルサイネージの革新的な活用法が注目されました。
この広告は、飛行機がピカデリーサーカスに設置したデジタルサイネージの上空を通過するタイミングに合わせて、子どもが空を見上げるというものです。
子どもが指を指す方向に連動して、航空機のフライト番号や行先の情報がデジタルサイネージに表示されます。この広告は、実際に空を飛ぶ飛行機とシンクロし、リアルタイムで表示内容を変えられるDOOHの特性を証明しました。
また、デジタルサイネージが単なる広告媒体にとどまらず、人々に感動や新しい体験を提供できる可能性を示した事例です。
参照：【YouTube】British Airways AdverTimes.
東京メトロの桜の開花広告
東京メトロはサントリー「金麦」のキャンペーンで、桜の開花情報と連動したサイネージ広告を展開しました。
このプロモーションは、東京メトロの駅構内や車両内に設置されたデジタルサイネージを利用しておこなわれました。桜の開花シーズンに合わせて、桜の美しい風景や春のイメージを映し出しながら、金麦のキャンペーン情報やブランドメッセージを伝える内容です。
リアルタイムで桜の開花情報や春の美しい映像を流し、通勤客や観光客に季節感を提供しています。乗客は駅や電車内で桜の風景を楽しむことができ、視覚的に訴えるプロモーションとなっています。
参照：宣伝会議
資生堂のプロモーション
資生堂は、2017年に「マキアージュ」の広告で、日本初のAI（人工知能）を活用したDOOH広告を展開しました。
AI（人工知能）が人の表情や周囲の環境をリアルタイムに分析し、個々にパーソナライズされた広告を表示します。六本木駅に設置されたデジタルサイネージの前に立つと3本の口紅が表示され、選んだ口紅に基づいた診断結果とQRコードが発行される仕組みです。
従来の静的な広告と異なり、個々にパーソナライズされた広告体験を提供する革新的な取り組みでした。デジタル広告とAI（人工知能）の技術を活用し、視聴者に驚きと感動を与える新しい顧客体験を提供した事例です。
スウェーデンの健康推進キャンペーン
スウェーデンの薬局チェーンであるApoteket Hjärtatは、デジタルサイネージを活用した革新的な健康推進キャンペーンを実施しました。
タバコの煙を感知するセンサーが搭載されたサイネージを設置し、煙を検知すると咳き込むアニメーションを表示し、その後に禁煙メッセージを伝えます。
この視覚的に強いインパクトを与える広告は、喫煙者に対してタバコの煙が周囲の人々にも害を与えることを強調しています。デジタルサイネージを単なる広告媒体として活用するだけでなく、健康推進をサポートするツールとして効果的に捉え活用した事例です。
参照：【YouTube】Apotek Hjärtat 株式会社PR TIMES
タイムズスクエアのクジラが泳ぐ広告
ニューヨークのタイムズスクエアに設置された、クジラが泳ぐデジタルサイネージは、巨大スクリーンを使った大胆な演出で話題となりました。建物の壁一面を使った巨大なスクリーンに、まるで本物のクジラが泳いでいるかのような迫力ある映像が映し出されます。
2017年におこなわれたこのDOOH広告は、SamsungがGalaxy S8プロモーション広告として展開しました。圧倒的な視覚効果で、世界中の観光客やメディアの注目を集め、ブランドイメージを大きく向上させた事例です。
参照：【YouTube】TopVidz SPACE MEDIA
大阪の道頓堀のライブ中継
大阪・道頓堀のライブ中継をおこなうトンボリステーションでは、顔認証技術「CAOS（顔ッス）」を活用したDOOH広告を展開しました。
ビジョン前にいる人々の顔をリアルタイムで認識し、顔周りにグラフィックを表示します。自分の姿が映し出されるため注目度も高く、進撃の巨人の広告事例でも話題になりました。
「CAOS（顔ッス）」は視覚的インパクトと広告効果を両立させる新しいDOOH広告として注目されています。
味の素の気温連動型広告
味の素の「鍋キューブ」の気温連動型のDOOH広告は、外部の気象データを活用して、消費者に最適なタイミングで鍋料理を提案するユニークな広告手法です。
気温の変動に連動して寒い日にぴったりの鍋料理を提案するなど、外部の気象情報と商品特性を結びつけて配信します。消費者のニーズに合わせた、リアルタイムでの提案を広告で実現しました。
最適なタイミングで広告を配信することで、目の前の消費者に直接訴求し、商品の魅力を効果的に伝えた成功例です。
第一三共ヘルスケアの気圧予報
第一三共ヘルスケアの気圧予報デジタルサイネージは、気圧の変化に着目したDOOH広告です。
このプロモーションは、気圧の変動がわたしたちの体調に与える影響を視覚的に伝え、体調管理に役立つ情報を提供しています。消費者の健康ニーズに応じたタイムリーな広告で、健康意識を喚起し、購買意欲を促進しています。
気圧の変化による体調不良を和らげるため、第一三共ヘルスケアの商品をDOOH広告で的確に配信し、商品の認知度を高めることに成功した事例です。
参照：AdverTimes.
DOOHのトレンド
DOOHは、技術の進歩や消費者の行動変化にともない、進化しています。DOOHの最新トレンドとして、以下の2点が挙げられます。
- プログラマティックDOOH
- ダイナミックDOOH
プログラマティックDOOHとダイナミックDOOHは、ともにデジタル技術を活用して、より効果的でターゲットに即した広告を展開するための手法です。
プログラマティックDOOH
プログラマティックDOOHは、オンラインでDOOH広告の取引や配信を自動化する仕組みで、広告の配信方法に重点を置いた手法です。
これにより、広告主はリアルタイムのデータに基づき、最適なタイミングとターゲットに合わせた広告配信が可能となります。プログラマティックDOOHでは、一元化したプラットフォームを利用するため、手間を大幅に削減できます。
また、広告枠の空き状況や入札金額をリアルタイムで確認できるため、効率的な広告運用が可能です。プログラマティックDOOHは、DOOH広告の効率化と効果的なマーケティング活動を可能にする技術として注目されています。
ダイナミックDOOH
ダイナミックDOOHは、広告のコンテンツをリアルタイムで変化させる手法です。
従来のデジタルサイネージは、事前に設定された内容をただ表示するだけでした。しかし、ダイナミックDOOHは、天気、時間帯、人流、SNSのトレンドなど、さまざまな外部データと連動し、広告内容を自動的に最適化します。
これにより、消費者により印象的な広告体験の提供が実現できます。ダイナミックDOOHは外部の状況を反映させることに重点を置いているのが特徴です。プログラマティックDOOHと組み合わせることで、タイムリーな広告配信が可能になり、高い効果を生み出すことができます。
DOOHのメリット
DOOHのメリットは、以下のとおりです。
- 視認性が高く目に留まりやすい
- 即時性が高くリアルタイムの情報提供が可能
- 広告費用が安い
DOOHは、リアルタイムで広告コンテンツを変更できるため、ターゲットに合わせた広告配信が可能です。他の広告手段と比べて高い効果を期待できるうえに、広告効果をリアルタイムで測定・最適化でき、より精度の高い広告配信が実現します。
視認性が高く目に留まりやすい
DOOHは視認性が高く、目に留まりやすい点がメリットです。
OOH広告と比べ、鮮やかなディスプレイと動的コンテンツによって、遠くからでも目を引きやすく、通行人の注意を即座に惹きつけます。特に街頭や駅など、多くの人が行き交う場所に設置されることで、広告効果はより高まります。
また、動きや音を組み合わせた広告は、静的な広告に比べて強い印象を与え、視覚的に記憶に残りやすいのが特徴です。
DOOHは、視覚的な魅力と表現力の高さから消費者の関心を引きつけ、ブランド認知度や購買意欲を高めるのにとても効果的です。
なお、アドボックスでは、視認性に優れたDOOH広告の無料相談を承っています。デジタルサイネージについてわからないことがあれば、お気軽にお問い合わせください。
即時性が高くリアルタイムの情報提供が可能
DOOHの大きなメリットは、即時性が高く、リアルタイムでの情報提供ができることです。
即時性を活かすことで、ターゲットに最適な広告を展開でき、高い広告効果を得られます。
DOOHは、天気や時間帯、交通量などの変化に応じて、広告コンテンツの調整が可能となります。新商品の発売や季節のイベントなど、タイムリーな情報を迅速に発信することで、消費者の関心や商品の認知度向上につながるでしょう。
また、ダイナミックDOOHを活用し、最適な広告コンテンツを自動的に選択・表示すれば、高い広告効果を得ることも可能です。
広告費の効率化を実現
DOOHは、ターゲティング精度の向上により、広告費の効率化を実現します。
OOHでは、一律に広告を掲載するなど、無駄なコストが発生することがありました。しかし、DOOHはリアルタイムデータを活用し、特定の場所や時間帯、ターゲットに絞って広告配信をおこないます。その結果、効果的な広告が実現でき、広告費の削減が可能になります。
また、プログラマティックDOOHの導入により、広告枠の購入プロセスが自動化され、手間を省けます。従来の広告手法よりも低コストで広告を配信できるようになり、効率的な運用が実現するでしょう。
DOOHなら「アドボックス」で無料プランニング可能
DOOH広告の効果的な運用を実現するためには、専門的なプランニングが欠かせません。
「アドボックス」では、無料プランニングサービスを提供しています。トイレなど視認性が高い場所において広告配信が可能で、ターゲットや時間帯、視聴者属性に基づいた最適な広告戦略を立案します。
デジタル技術を活用したDOOH広告は、柔軟な広告配信が可能で、効果的なプロモーションが実現できることでしょう。また、視覚的なインパクトをもつだけでなく、データに基づいた精度の高いターゲティングと効果測定も可能です。
無駄な広告費用を削減し、費用対効果の高い広告配信を実現するために、ぜひ一度ご相談ください。無料プランニングの詳細は、公式ウェブサイトからご確認いただけます。お気軽にご相談ください。
まとめ
デジタル技術を駆使したDOOHは、効率的で高い効果を生み出すマーケティング手法として需要が高まっています。
リアルタイムでの情報更新やターゲット層に合わせた配信が可能なため、消費者の関心を引き、ブランドの認知度向上や購買促進が期待できるでしょう。
さらに、プログラマティックDOOHやダイナミックDOOHを活用することで、最適なタイミングでパーソナライズされた広告展開が実現します。DOOHは、今後ますます進化し、マーケティング戦略に欠かせない要素となるでしょう。
DOOH広告を検討中の方は、「アドボックス」におまかせください。視認性が高いトイレでデジタルサイネージによる広告配信が可能です。広告効果を最大化するための無料プランニングを提供しています。ぜひお気軽にお問い合わせください。
