商品やサービスを宣伝する広告には、さまざまな種類があります。種類の多い広告の中でも、広告効果が見込めるのが純広告です。

しかし、広告の出稿に慣れていない方の中には、純広告がどういった広告かわからないという方も少なくありません。

今回は、純広告の費用が決まる仕組みと、料金を形態別に解説します。

また本記事を読めば、種類別の費用相場や費用対効果を高めるコツを学べます。純広告への出稿を検討している方は、ぜひご覧ください。

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純広告とは

純広告は、特定のメディアにおける広告枠を購入し、期間を区切って広告を掲載する手法です。純広告では、バナー広告やタイアップ広告などが代表的で、Webメディアや雑誌などでよく見られます。

出稿する際は、掲載枠や期間で決められた料金を支払います。大きな面積を使う純広告に出稿することで、ブランドや製品の認知度の向上が可能です。

純広告は、運用型広告と異なり表示期間と固定価格が設定されるため、予約型広告とも呼ばれます。

純広告については、下記記事でも詳しく解説しています。純広告の種類やメリット・デメリットもよくわかるので、ぜひ参考にしてみてください。

純広告の3つのメリット！運用型広告との違いや種類なども解説

純広告の費用が決まる仕組み

純広告は、インパクトの強さから大きな宣伝効果を期待できます。ここからは、純広告の費用が決まる仕組みを解説します。純広告の費用を決めるのは、次の4つの要素です。

• 料金形態
• 広告掲載時期
• 媒体のブランド力・ユーザー層
• 商材の信頼度

それぞれの要素の特徴を詳しく解説しますので、参考にしてください。

料金形態

広告の料金形態は、媒体側のリスクに応じて単価が変動します。たとえば、インプレッション課金式のバナー広告では、表示される度に課金されます。そのため、単価は2円以上となることが一般的です。

一方で、期間契約型では広告が一定期間掲載されるため媒体側のリスクが低く、単価は0.5から1.5円の範囲で抑えられます。

広告主は目的や予算に応じて適切な料金形態を選択しなければいけません。このように、広告の効果とコストのバランスを考慮した料金選択が重要です。

広告掲載時期

広告掲載の時期は、費用に大きな影響を与えます。特に広告依頼が集中する時期は、費用が上がりやすい傾向にあります。たとえば、4月や12月のような新商品発売時期は、料金が高くなることも珍しくありません。

期間契約型のバナー広告の場合、広告掲載の時期によって料金は0.8円から2円の範囲で設定されることが一般的です。

そのため、出稿する際は、掲載時期を慎重に選び予算と目的に合わせた最適な時期を見極めなければいけません。

媒体のブランド力・ユーザー層

広告の掲載料金は、媒体のブランド力とユーザー層が大きく影響します。購買力の高いユーザー層を持つ媒体では、期間契約型のバナー広告でも1.5円以上という単価となることも少なくありません。

一方、媒体のブランド力が強い場合、単価はさらに上がります。媒体によっては2円以上になることは珍しくありません。

しかし、知名度が低いメディアでは単価は0.5から0.7円程度のケースが一般的です。

広告主はブランド力やユーザー層といった要素を考慮し、ターゲットに合わせた媒体選択が重要です。

商材の信頼度

広告の費用に影響を与えるのは、媒体側の要因だけではありません。宣伝したい商材の信頼度も広告の料金に直接影響を及ぼします。

商材の信頼度が、なぜ広告の料金に影響するかというと、不祥事が発生した際に媒体側が損失を被る可能性があるからです。

たとえば、世の中に知れ渡っていない投資商品などは信頼度が著しく低いと判断され、料金相場は標準よりも高くなります。そのため、出稿する際は信頼度の高い商材を選ぶことが重要です。

【料金形態別】純広告の費用相場

ここからは、料金形態別の純広告の費用相場を解説します。以下、10の料金形態の費用相場を参考に、出稿を検討してみてください。

• 期間契約式
• インプレッション保証式
• インプレッション課金式
• クリック課金式
• クリック保証式
• 掲載保証式
• PV保証式
• 配信課金式
• 配信保証式
• 再生保証式

期間契約式

期間契約式の広告は、掲載期間に基づいて料金が決定する料金形態です。費用相場は、500,000〜1,500,000円です。

期間契約式は媒体側にリスクが少ないため、料金設定は比較的低価格であることも少なくありません。アクセス数が少ないサイトでは、想定よりも広告表示が少なくなるリスクがあります。

そのため、掲載する媒体の選択に注意が必要です。

インプレッション保証式

インプレッション保証式は、契約期間内に最低限保証されるインプレッション数に基づいて料金が設定される料金形態です。費用相場は、150,000〜1,000,000円です。

媒体側がLPへの遷移や購入に至る効果の責任を負う必要がなく、料金は比較的安く設定されます。そのため、出稿する際はリスクを減らしながらも、効果的な広告展開が期待できます。

インプレッション課金式

インプレッション課金式は、広告が表示される回数に応じて料金が発生する料金形態です。費用相場は1,000回の表示で数十円から数百円です。

広告のクオリティが高い場合、クリック数が増えるため、費用対効果が高まる可能性があります。

媒体側のリスクが小さいため、料金設定は比較的安価になりやすく、効果的な広告展開を期待できます。

クリック課金式

クリック課金式は、広告がクリックされる回数に応じた料金形態です。

費用相場は、数十円〜500円ほどのクリック単価となっています。実際に広告をクリックした場合のみ課金されるクリック課金式は、媒体側に高いリスクが伴うため料金設定は高めです。

そのため、費用対効果を最大化するには、適切なキーワード選定が重要となります。

クリック保証式

クリック保証式は、広告が特定回数クリックされるまで掲載が保証される料金形態です。費用相場は5円〜20円ほどになっています。クリック保証式は、クリックされることが必要です。

そのため、インプレッション保証型と比較して、費用対効果が高いという特徴があります。

出稿する際は、戦略的にクリックを促進するコンテンツを選択することが重要です。

掲載保証式

掲載保証式は、契約期間中の特定の掲載箇所が保証される料金形態です。費用相場は、月額500,000円〜1,500,000円です。

各媒体の目立つ位置で、広告が掲載されることが約束されます。料金設定は他の形態に比べて高い傾向にあり、固定費用に基づいて掲載期間が決まります。

効果的な広告展開には、内容と媒体のマッチングが必要です。

PV保証式

PV保証式は、広告が掲載されるページの表示回数（PV）に基づいて課金される期間契約型の料金形態です。費用相場はPV数×20〜150円です。

PV保証式では、一定期間内に定められたPVが保証され、達成できない場合は期間が延長されます。

そのため、広告主はあらかじめ設定されたPV数に達するまでの掲載を確約され、効果的な広告展開を期待できます。

配信課金式

配信課金式は、メールやメルマガなどの配信数に応じて料金が決まる料金形態です。費用相場は、メルマガ広告1通につき10円ほどとなっています。

媒体側のリスクが高いため、料金は比較的高めに設定されるケースが一般的です。

メールやLINEでの広告配信において利用されることが多く、ターゲットに適した媒体を選べば効果的な料金形態です。

配信保証式

配信保証式は、広告が特定の回数配信されることを保証する料金形態です。費用相場は、想定PV数×20円〜200円です。

あらかじめ設定された配信数が達成されるまで、広告掲載が続きます。広告主にとってリスクが低く、特定のターゲットにリーチする際に効果的です。

しかし、実際のクリックや反応は保証されないため、内容の工夫が重要です。

再生保証式

再生保証式は、動画広告における再生数を保証する期間契約型の料金形態です。費用相場は、月額1,000,000円です。

広告主にとって確実な視聴率を保証するため、料金設定は他の形態と比較して高めになっています。

重要なメッセージやブランドイメージの発信に効果的で、戦略的な広告展開に適しています。

【種類別】純広告の費用相場

ここまでは、料金形態別の費用相場を解説してきました。料金形態は多岐にわたるため、違いを正確に把握する必要があります。

ここからは、純広告の種類別の費用相場を解説します。次の4種類の費用相場を把握し、適切な広告に出稿しましょう。

• リッチ広告
• バナー広告
• 記事・タイアップ広告
• 動画広告

リッチ広告

リッチ広告は、Webメディア上で顕著な存在感を放つ大型広告です。主にWebサイトのトップページに表示され、目立つことで高い宣伝効果を発揮します。

音声や動画、アニメーションなどの多様なメディアを利用することで、印象に残るアピールが可能です。

リッチ広告の掲載期間は通常1週間です。想定されるインプレッション数は2,500,000から10,000,000と幅広く、費用相場は1回の表示につき0.5～1円となっています。

インプレッション数と単価から、予算は600,000から8,500,000円とされています。高額な予算が必要とされますが、それに見合った効果が期待できる広告形態です。

バナー広告

バナー広告は、Webサイト上で規定サイズの画像を表示する形式の広告です。バナーをクリックすることで、商品やサービスの紹介ページへ誘導します。

キャッチコピーと画像のデザインに工夫を凝らすことで、クリック率を向上させられます。

バナー広告の掲載期間は、1週間から1か月です。インプレッション数は1,000,000から10,000,000程度が想定され、費用相場は料金形態によって異なります。

1クリック0.5円～2円程度もあれば、10〜40円という高単価の場合もあります。単価に幅があるため、予算は500,000から4,000,000円となっています。

規模の小さいメディアではリッチ広告よりも低予算で出稿が可能です。

記事・タイアップ広告

記事広告は、商品やサービスを紹介する内容をWebメディアやサイトに掲載する形式です。タイアップ広告やPR記事とも呼ばれ、読者が記事を読んでいる感覚で情報を得られます。

従来のリスティング広告では反応が得られなかった層にも、内容の面白さで興味を引くことが可能です。

記事広告の掲載期間は、1週間から1か月で予算は75,000から1,000,000円ほどです。

宣伝効果は比較的控えめですが、コストパフォーマンスに優れており、他の広告形態と併用することで効果を最大化できます。

動画広告

動画広告は、Webメディアや動画サイトで配信される映像形式の広告です。主に商品やサービスの理解度の向上や認知度の拡大に効果的です。

動画広告は、視覚的魅力と情報量の豊富さから、広告戦略において高い効果を期待できます。

動画広告の掲載期間は、基本的に1週間です。最低インプレッション数は300,000から1,000,000とされ、掲載費用は1回の表示につき0.5〜1円です。

予算は150,000〜1,000,000円となっています。映像制作費用が別途必要となるため、総予算の管理が重要です。

純広告の料金を抑え費用対効果を高める3つの確認ポイント

純広告への出稿には多額の費用がかかります。

そのため、広告掲載を躊躇する方も大勢いますが、ここから解説する3つの方法を使えば料金を抑えられます。それぞれの方法を把握し、純広告への出稿を検討してください。

• 大量発注・継続発注ができるか
• ユーザーとターゲット層は一致しているか
• 宣伝広告費の相場は適切か

大量発注・継続発注ができるか

一つの媒体に複数の純広告を発注する場合、掲載料金の割引が適用されることがあります。具体的には3個の広告を発注すれば3％、4個で4％、5個以上の場合は5％といった割引率です。

出稿する際は同一種類の広告に限らず、異なる種類の広告を組み合わせても、割引が適用されます。

ただし、割引適用の条件は媒体によって異なるため、事前に詳細を確認することが重要です。大量発注や継続発注は、広告戦略の策定において重要な要素となります。

ユーザーとターゲット層は一致しているか

Web広告の成功は、掲載する媒体のユーザー属性と自社のターゲット層が一致しているかに大きく依存します。

そのため、媒体ごとに異なるユーザーを把握し、自社の商品やサービスに関心を持ちそうなターゲットを見極めることが重要です。

正確なターゲット層の特定を怠ると、自社ページや商材のページへの遷移率が低下し、期待する成果が得られません。

したがって、広告出稿を計画する段階でユーザー属性とターゲット層の一致を確認することが、成功への重要な要素です。

宣伝広告費の相場は適切か

純広告は広範な認知とブランディングを目指す際に適していますが、他の広告形態に比べ割高です。また、効果に関わらず固定費用が発生します。

媒体選定の失敗は、大きなリスクを招くため、メディアの選択は慎重に行わなければいけません。

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純広告は高い効果を望めますが費用対効果の面ではリスクがあります。そのため、出稿する際はメディアの選定や継続発注など、工夫によりリスクを低減しなければいけません。

また、いくつもある料金形態から適したものを選ばなければ、必要以上の費用がかかる場合もあります。

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まとめ

純広告の費用は、種類や料金形態によりバラバラです。安価な料金形態もあれば高額な場合もあるため、宣伝したい商材に合わせて適切な選択をしなければいけません。

しかし、広告への出稿に不慣れな場合、どういった広告が商材の宣伝に適しているか判断できません。

そのため、事前に下調べをして、適切な広告の種類や料金形態に関する知識をつけることが重要です。純広告への出稿を検討している方は、今回解説した内容を参考に出稿する広告の種類を決めてみてください。

広告を出稿する際は料金形態に注意し、適切な料金形態を選んで費用対効果の高い宣伝を目指しましょう。