東京メトロのデジタルサイネージ広告とは?掲載プランと料金相場を紹介!

「東京メトロのデジタルサイネージの種類はどのくらいあるの?」「駅のサイネージ広告ってすごく高そうだけど、価格相場はどのくらいなんだろう?」と疑問に思っていませんか。

最近、地下鉄でよく見かけるようになったデジタルサイネージ広告は、従来のポスターや中づり広告と違って、さまざまな表現が可能となりました。しかし、利用してみたいと考えていても、どのような形式をとっているかわからず出稿を足踏みしてしまっている人もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、東京メトロのデジタルサイネージの種類を中心に、サイネージ広告のメリットや広告を出す際の注意点、具体的なプランの相場をご紹介します。

※本記事は、2024年5月1日に調査した時点での情報を掲載しています。閲覧の時期によっては情報に誤りがある可能性があるため、ご留意ください。

東京メトロのデジタルサイネージの種類一覧

東京メトロの電車内や駅の構内にはさまざまなデジタルサイネージを見かけます。

そのデジタルサイネージは、それぞれビジョンのモニターサイズや設置駅が違うことをご存じでしょうか。

東京メトロが管轄しているデジタルサイネージは、以下の4つです。

  • 車内広告「東京メトロビジョン(TMV)
  • 駅内柱広告「メトロコンコースビジョン(MCV)
  • ホーム内広告「Mステーションビジョン(MSV)
  • 壁面大型広告「メトロウォールビジョン(MWV)

それぞれにどのような特徴があるのか見ていきましょう。

車内広告「東京メトロビジョン(TMV)」

「東京メトロビジョン(TMV)」は、東京メトロ全線に搭載された車内広告を流す車両ビジョンの名称です。

東京メトロは他線への接続が多いため、都内からその先の首都圏に至るまで移動時間に関係なく、電車に乗る人に高い関心を向けてもらえるのが特徴となっています。

各車両のドアの上に設置されたビジョンには、通常の映像広告だけでなく、天気予報やニュースなどのさまざまなコンテンツと連動した映像を流すことが可能です。

現在東京メトロでは、銀座線と丸の内線には100%搭載されていて、そのほかの路線においても搭載車を順次導入しています。そのため、広告効果の広がりが今後も増えていく、注目度の高い広告といえるでしょう。

駅内柱広告「メトロコンコースビジョン(MCV)」

「メトロコンコースビジョン(MCV)」は、東京メトロの主要駅内の柱を利用した定番のデジタルサイネージ広告です。

都内15駅22エリアの広範囲で広告を出せる、効率がとてもよい広告です。駅を降りてからも、歩いて移動する際に目に入りやすいため、車両メディアの補完媒体としても関心を集めています。

ビジネスやレジャーをはじめとした駅を利用する、さまざまなお客さまへ広告を届けられる新しいサービスです。

ホーム内広告「Mステーションビジョン(MSV)」

「Mステーションビジョン(MSV)」は、東京メトロ丸ノ内線の6駅のホーム正面に72面設置された、横型のデジタルサイネージです。

広告範囲は丸ノ内線内に限られますが、電車を待っている間のちょうど目につく場所にビジョンが設置されているため、視認性の高い広告効果が期待できます。

Mステーションビジョンは、時間帯ごと、駅単位での広告表示ができるので、ターゲットを絞って広告を訴求したい方にはぴったりのシステムとなっています。

また、3分に1回のロール式での広告のため、早いサイクルで見てもらえるというのも特徴です。

壁面大型広告「メトロウォールビジョン(MWV)」

「メトロウォールビジョン(MWV)」は、2018年に登場した、比較的新しい広告媒体です。

特徴は、横型で80インチ大型ビジョンである点です。今までは縦型が多かった駅のサイネージですが、横型にすることで、テレビCMやWeb広告の素材をそのまま使えます。結果、広告にかかる編集費を安く抑えられるのです。

また、メトロウォールビジョンは主要ターミナル駅ではなく、日比谷・六本木・飯田橋などといったビジネス街のエリアに設置されています。そのためサラリーマンがターゲットの広告と、非常に相性のよい媒体といえるでしょう。

東京メトロサイネージ広告のメリット

東京メトロの駅があるエリアは、都内全域に広がっているため、多くの人目に触れる機会の多い広告といえます。そのため、商品やサービスの認知度を上げるには非常に効果的です。

東京メトロでデジタルサイネージ広告を出すメリットは、主に3つ挙げられます。

  • 駅や時間帯指定でセグメントが可能
  • 制作コストが抑えられる
  • 繰り返しによる刷り込み効果が期待できる

ひとつずつ、詳しく解説していきます。

駅や時間帯指定でセグメントが可能

東京メトロのサイネージ広告は、広告を展開する駅や時間指定が可能です。

同じ商品やサービスでも、イメージを変えたり、狙うターゲットを変えた広告を流すことで、より目に留まりやすい広告を届けることができます。

駅によっては、利用客の客層が曜日・時間帯によってガラリと変わるので、しっかりとリサーチしたうえで、広告を打っていきましょう。

また、地域密着の店舗でも、最寄り駅などでしっかりアピールすることで、サービスや商品の認知度を向上させるチャンスにもなっていきます。

制作コストを抑えられる

東京メトロのデジタルサイネージの入稿方法はすべてデータ入稿です。従来のポスターや中づり広告とは違い、紙媒体を使わないため印刷費が一切かからない広告となっています。紙媒体で広告を出していたときよりも、かかっていた初回費用の負担額は軽減されるでしょう。

もし広告内容を差し替えるのであれば、また印刷費や人件費がかかってしまうため、紙媒体では常に1種類の広告でしかアピールができません。

しかし、デジタルサイネージなら印刷費や差し替えの人件費などの経費がかからず、必要最低限で放映変更がおこなえます。経費が大きく削減できるため、別の広告戦略にもチャレンジできるようになるでしょう。

繰り返しによる刷り込み効果が期待できる

デジタルサイネージは、毎日電車を利用する人にとっては、繰り返し目につく広告になります。放映期間は短期で1週間〜1ヵ月くらいですが、毎日繰り返し見ているうちに「まったく知らない」から「駅で見かけたことがある」程度には認知度を上げることができるでしょう。

特に、駅の利用機会が多いビジネスパーソンや学生に対し、効果的に商品やサービスの刷り込みが可能です。

その効果を十分に発揮させるためには、エリアやターゲットに合う、いつ見ても好印象な映像広告を作ることが重要になってきます。

東京メトロサイネージ広告の主要プランと料金相場

東京メトロのデジタルサイネージは、駅構内だけでなく、電車の車内やホームなどでも展開されています。では、実際に広告を出そうとする場合、一体どのくらいの金額がかかってくるのでしょうか。

「TOKYO METRO MEDIA GUIDE 2024」で公開されている7つのプランの金額をまとめてご紹介します。

  • 銀座ノーブルビジョン
  • 渋谷55ストリートビジョン
  • TMV(東京メトロビジョン)
  • MCV(メトロコンコースビジョン)
  • MSV(Mステーションビジョン)
  • MWV(メトロウォールビジョン)
  • メトロデジタルパッケージ

銀座ノーブルビジョン:250万円~

「銀座ノーブルビジョン」のサイネージ広告の料金は、放映期間1週間で250万円〜(税別)となっています。

55インチ×8面の東京メトロ内で最も大きい画面サイズのデジタルメディアで、インパクトのある広告を打ち出すことができます。

銀座エリアはブランドショップや名店が多く建ち並ぶ、日本を代表する商業エリアです。最近では外国からの観光客も多く利用しています。

掲出時間は5:00~24:00となっており、通勤から終電の時間まで、銀座の駅を行きかうさまざまな人にアプローチが可能です。

渋谷55ストリートビジョン:500万円~

「渋谷55ストリートビジョン」のサイネージ広告の料金は、放映期間1週間で500万円~(税別)となっています。

渋谷コンコース約55mを、約94インチの大画面LEDサイネージが12本の柱に24面設置されているのが特徴です。至近距離でも繊細で美しい映像が映し出される、超高精細LEDサイネージを採用しているため、アニメ作品の広告などに非常に向いています。

間の空いた柱にビジョンが設置されていることを活かして、連続性のある映像や連想性のある演出が可能です。

TMV(東京メトロビジョン):350万円~

「TMV(東京メトロビジョン)」のサイネージ広告の料金は、放映期間1週間で350万円〜(税別)となっています。

ビジョンが位置的に非常に目につきやすく、通勤や帰宅時につい目にしてしまう機会が多いでしょう。

南北線のみTMVの導入がまだ39%ではありますが、そのほかのメトロの路線は、ほぼ100%導入されているので、都内全域での広告展開ができるでしょう。東京メトロは他社への乗り入れの多い路線であるため、都内だけでなく隣県の人たちにもアプローチが可能です。

MCV(メトロコンコースビジョン):単駅10万円~、主要16駅200万円~

「MCV(メトロコンコースビジョン)」のサイネージ広告の料金は、単駅では放映期間1ヵ月で10万円~(税別)、主要駅16駅では放映期間1週間で200万円~(税別)となっています。

広告を打ち出す駅によって料金が大きく変わるため、しっかりとリサーチしてから申し込みするようにしてください。

また、MCVでは、トレンドに敏感な人たちが行き交う銀座・表参道・六本木・新橋・新宿・明治神宮前〈原宿〉・池袋での単駅ジャックが可能です。こちらは放映期間1週間で

80万円~(税別)となっています。こちらも駅によって料金が変わるので注意してください。

MSV(Mステーションビジョン):単駅5万円~、6駅40万円~

「MSV(Mステーションビジョン)」のサイネージ広告の料金は、単駅では放映期間1週間で5万円~(税別)、丸ノ内線6駅で放映期間1週間で40万円~(税別)となっています。

MSVは、丸ノ内線の東京・銀座・赤坂見附・新宿三丁目・新宿・中野坂上の駅ホームに合計72面設置されています。サイネージ広告を出す駅を単駅で指定できるうえに、放映時間もモーニング(6:00~12:00)・デイ(12:00~18:00)・ナイト(18:00~23:00)と細かく設定できます。

MWV(メトロウォールビジョン):単駅5万円~、21駅140万円~

「MWV(メトロウォールビジョン)」のサイネージ広告の料金は、単駅では放映期間1週間で5万円~(税別)、全21駅にて放映期間1週間で140万円~(税別)となっています。

MWVは、メトロの中でも人の往来が多い駅に設置されており、都内の各駅を満遍なく網羅しているのが特徴です。

視界に自然と入るコンコースに設置した大型ビジョンに映し出されるため、迫力のあるサイネージ広告を打ち出すことが可能です。

メトロデジタルパッケージ:230万円~

「メトロデジタルパッケージ」は以下の4つのデジタルメディアを組み合わせたお得なパッケージの形式です。

  • MWV(メトロウォールビジョン)
  • TMV(東京メトロビジョン)
  • MSV(Mステーションビジョン)
  • MCV(メトロコンコースビジョン)

広告を組み合わせることで、電車の車内からホーム、コンコースへと視聴する人の導線をカバーするため、何度も繰り返し見ることによる広告認知が期待できます。

最も安いメトロデジタルパッケージプランでは、放映期間1週間で230万円〜(税別)の設定です。

東京メトロサイネージ広告出稿の際の注意事項

東京メトロのサイネージ広告には多くのメリットがありますが、 一方で広告を出す際には気を付けなければならない点も多くあります。

東京メトロのサイネージ広告は、決して安い費用ではありません。広告費を無駄にしないためにも、以下に記載している注意事項をしっかり確認しましょう。

広告審査に時間がかかる場合がある

東京メトロのデジタルサイネージは人の目に多く触れる機会が多く、ハイビジョン対応で広告が流れるため、非常に公共性を重視される広告形態です。

そのため、広告主の審査、広告内容の事前確認が必須であり、審査に時間のかかる場合があります。特に、初めて広告を出す場合やまだ立ち上げて間もない会社など、実績がないと審査に時間を要してしまうでしょう。

決まった時期にしっかり広告を打ち出したいのであれば、時間がかかることを想定して、早い段階で動いていくことが大切です。

動画で音声を使用できない

東京メトロのデジタルサイネージをはじめ、交通広告のサイネージでは音出しは原則禁止となっています。一部の広告は音出しOKとなっていますが、放映できる音量は、あまり大きくありません。

ただ、音がない代わりに視覚に意識が向くため、特にTMV(東京メトロビジョン)のような車内広告では、集中して広告を見てもらえるでしょう。

映像のみで伝えたい内容を細かく、より具体的に表現することで、顧客に対し商品やサービスの視認性を高めることが可能です。

費用対効果の測定が難しい

デジタルサイネージ広告は、費用対効果の測定が非常に難しい広告形態です。

常に人の流れがある駅や電車の中で放映されるため、多くの人の目に触れるというのは非常に大きなメリットではあります。しかし、デジタルサイネージ広告をきっかけにどのように行動したかなどの正確なデーターを取るのは非常に難しいです。

ただ、多くの人の目に触れて認知度も上がった結果、まったく予想外の層からの顧客が増えた…といったケースもよくあります。デジタルサイネージ広告の長所と短所をそれぞれ把握したうえで、しっかり広告戦略を練っていきましょう。

まとめ

本記事は、東京メトロのデジタルサイネージの種類を中心に、サイネージ広告のメリットや広告を出す際の注意点、具体的なプランの相場をご紹介しました。

東京メトロのデジタルサイネージは、東京メトロの電車の車内や駅のホーム、駅のコンコースなどにビジョンが設置されています。

そのため「繰り返し見ることで、多くの人に商品やサービスを認識してもらえる」「駅単位や時間帯によっての放映が可能」「紙媒体での広告でないため、制作コストが低くなる」という、メリットが受けられる広告形態です。