テレビ広告の費用を徹底解説!広告費を安く抑える3つの方法を紹介
更新日:2023.11.21
テレビ広告は、幅広いユーザーにアプローチできる広告戦略です。
テレビ番組の合間に流れるCMで、潜在顧客の興味を引ければ売り上げや来店数などを向上できます。
しかしテレビ広告を掲載するには多額の費用が必要であり、「広告費がいくらかかるのか」相場を把握しておくことが重要です。
そこでこの記事では、テレビ広告の費用について、内訳や15秒CMの1回あたりの費用を詳しく解説します。
テレビ広告の費用対効果の考え方や安く抑える方法も併せて解説しますので、テレビ広告を依頼する際の参考にしてください。
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テレビ広告費用の内訳
テレビ広告の費用を把握するためには、「どのような費用が発生するのか」内訳を知っておく必要があります。
テレビ広告費用の内訳は、主に次の通りです。
内訳 | 費用相場 |
企画費 | 10万〜30万円 |
撮影費 | 20万〜80万円 |
編集・MA費 | 15万〜40万円 |
放映費 | ローカル局|3万〜15万円
民放キー局|30万〜120万円 |
そのほかの料金 | タレントの出演料、スタジオの利用料など |
テレビ広告費用の内訳を知ることで、「どの程度の予算が必要か」を把握でき、予算が立てやすくなるでしょう。
企画費
テレビ広告費用には、企画費が含まれます。
Web動画やMV(ミュージックビデオ)を制作する際に企画を考えるように、CMを作成するにも最初の工程として、「どのようなCMを制作するか」企画が必要になります。
訴求する商品やサービスの特徴、ターゲット層やニーズを明確化して、キャッチーで魅力を伝えられるCMを制作する必要があります。
そのためには、企画段階で競合他社の状況を把握し、自社の差別化ポイントを定めて、シナリオや作成スケジュール・出演タレントや音楽を決めましょう。
企画全体にかかる費用相場は、10万〜30万円ほどです。
撮影費
テレビ広告費用の内訳として、そのひとつに撮影費が挙げられます。テレビCMの企画が完成したら、次の工程では撮影をおこないます。
撮影をおこなうためには、撮影場所の下見や選定にかかる費用から始まり、カメラや撮影用のクレーン・ドローンのレンタル料が必要です。
制作会社によって撮影費は異なりますが、相場で20万〜80万円ほどが発生します。
なお、出演するタレントに応じて出演料も発生するため、企画段階でCMに起用するタレントを予算内で選定しておきましょう。
編集・MA費
テレビ広告費用の内訳には、編集・MA費が含まれます。
カメラで撮影した映像にインパクトがないと、視聴者に印象付けることができません。
そこで、撮影したデータを編集し、余分なシーンをカットして映像をつなぎ合わせ、必要があればCGなどで映像を加工処理できます。
さらに、ナレーションやBGM・効果音などをMA(Multi Audio)で追加して、映像の完成度を高めることも可能になります。
音楽を追加する際にはJASRAC(日本音楽著作権協会)への楽曲使用料が発生します。編集・MA費は相場で15万〜40万円ほど必要です。
放映費
CMを完成させても、テレビで放送できなければ広告効果がありません。テレビ広告の内訳として、テレビでCMを流すための放映費がかかります。
放映費はCMを流す時間帯や局によって異なり、地方のローカル局や独立局であれば1回あたり3万〜15万円程度の費用でCMを流すことができます。
しかし関東地方の民放キー局であれば、CM1回あたり30万〜120万円と高額です。
放映費は時間帯や局によって費用相場が大きく変動するため、予算に合った放送枠を確保する必要があります。
民放の放送局では、ホームページで企業向けの広告案内を掲載しているため、放送枠を選定する参考として確認しておきましょう。
そのほか
テレビ広告費用の内訳には、CMの内容によって追加費用が発生します。具体的には、次のようなことが考えられるため、企画段階で予算を確認しておきましょう。
- モデルやタレントの出演料
- キャラクターの出演料・ライセンス料
- 撮影スタジオの利用料
- 撮影スタッフの移動・宿泊料
人気の売れっ子モデルやタレントをCMに起用する場合は、出演料として数千万円単位の費用が発生します。
またキャラクターを起用する際には出演料のほかにライセンス料が発生するため、必要な費用を確認しておきましょう。
CMを撮影するための移動費や宿泊費は企業持ちとなるため、遠方や海外で撮影する場合は高額な費用が必要です。
放映タイプはタイムCMとスポットCMの2種類
テレビ広告の放映タイプは、次の2種類に分類されます。
- タイムCM
- スポットCM
タイムCMは、企業が特定の番組で広告主となり、番組の合間にその企業のCMを流すタイプです。1回30秒ほどのCMで、契約期間は半年と長期的な傾向があります。
さらに番組中にも「この番組は、ご覧のスポンサーの提供でお送りいたします」というアナウンスとともに、企業名やロゴを流すので、企業のブランディングが可能です。
高い広告効果が期待できるタイムCMですが、広告費が高い傾向があり、予算との兼ね合いが必要です。
それに対してスポットCMとは、特定の番組や契約期間を設けずに好きな時間帯や期間でCMを流すタイプになります。
CM1回あたり15秒ほどとタイムCMより短いですが、費用を抑えてテレビ広告を活用できるため、予算に限りがある企業に向いています。
CM15秒の1回あたりの費用
スポットCMでは、CMを15秒ほど放映しますが「1回あたりの費用」を把握しておかなければ広告枠を選べません。
テレビ広告の放映費は、局や放送時間によって異なりますが、CM15秒間の1回あたりにかかる費用相場は次の通りです。
エリア | 主な放送局 | CM15秒あたりの放映費相場 |
関東エリア(地上波) | 日本テレビ・フジテレビ・テレビ東京など | 30万〜100万円 |
関東エリア(独立局) | 東京MX・テレビ神奈川・テレビ埼玉など | 2万5,000〜4万円 |
関西エリア(地上波) | 読売テレビ・関西テレビ・テレビ大阪など | 4万〜25万円 |
関西エリア(独立局) | サンテレビ・KBS京都・奈良テレビなど | 1万5,000〜4万5,000円 |
全国(BS各局) | BS日テレ・BS朝日・BS-TBSなど | 5万〜10万円 |
テレビ広告を依頼する際には、予算に合った放送局を選ぶことが大切です。
テレビ広告費の推移
テレビ広告費の推移は、時代とともに変化しています。
株式会社電通が公表した「2022年 日本の広告費」によると、2022年度の総広告費は7兆1,021億円と過去最高額に達しました。
リーマンショック後の2010年の総広告費が5兆8,427億円だったことを考えると、12年間で企業が広告にかける費用が増大しています。
2007年の広告費の内訳は、テレビ広告を含む「マスコミ四媒体広告費」が50.9%と半数を占めており、「インターネット広告」の需要は低く8.6%でした。
しかし近年、情報収集の主流がインターネットに切り替わったことにより、テレビ離れが進み広告の掲載場所も変化しています。
2022年の「マスコミ四媒体広告費」は33.8%だったのに対して、「インターネット広告」は43.5%と、広告の主流が入れ替わりました。
テレビ広告の費用対効果の考え方
テレビ広告は、放映しても費用対効果を測定しにくい媒体です。そのため、費用対効果を測定する際には、次のような考え方が必要でしょう。
- GRP(延べ視聴率)をもとに効果を測定する
- 間接的な効果を考える
それぞれのポイントを解説しますので、テレビ広告の費用対効果を測定する際の参考にしてください。
GRPをもとに効果を測定
テレビ広告の費用対効果は、GRP(延べ視聴率)をもとに効果を測定しましょう。
GRP(Gross Rating Point)とは、「視聴率×CM本数」で計算したものです。
たとえば、視聴率が6%のCMを5本放映した場合のGRPは「6%×5本=30」で30GRPです。
GRPが高いCMほど多くの視聴者に見られていることになり、費用対効果が高いCMといえます。
テレビ広告の費用対効果を測定する際には、GRPを計算すれば効果の目安が数値化できます。
間接的な効果を考える
テレビ広告は直接購入につながる手法ではないため、間接的な効果を期待することになります。
テレビ広告は、あくまでも商品・サービスに興味を持ってもらう戦略であり、GRPが高いからといって必ず売り上げが向上するとは限りません。
商品やサービスの魅力を視聴者に伝えるキャッチーなCMであれば、購買につながり費用対効果が高まります。
反対にGRPが高くても「何のCMかわからない」ような奇抜すぎる内容であれば、商品・サービスの魅力が伝わらず、費用対効果が低くなります。
テレビ広告の費用対効果を測定する際には、GRPはあくまで目安として考えて、「CMを見た視聴者が購入したくなる内容か」間接的な効果を考えましょう。
なお、テレビ広告の効果やデメリットについては下記記事にて詳しく解説していますので、ぜひあわせて参考にしてみてください。
テレビの広告費を安く抑える4つの方法
予算に限りがある企業は、広告費をできるだけ削減する必要があります。
なかでもテレビの広告費を安く抑えるためには、次の4つの方法が効果的です。
- youtubeなどのネット広告を利用する
- 値段の安い放送枠やローカル局から放映する
- 出演タレントを見直してCM料金を抑える
- 天候に左右されない撮影にする
それぞれの方法を実践すれば、テレビ広告にかかる費用を削減できます。それぞれの方法を確認して、テレビ広告を制作する際の参考にしてください。
youtubeなどのネット広告を利用する
テレビ広告の費用を抑える方法として、youtubeなどネット広告の利用があります。
テレビ広告は放映費だけで数十万、人気のタレントやモデルを起用すれば出演料だけで数百万〜数千万円と高額な費用が発生します。
視聴率にかかわらず高額な費用が発生するテレビ広告は、費用対効果の測定が難しく、リスクが大きいです。
対してyoutubeなどのネット広告にかかる費用は、次のように視聴者の目にとまってから発生します。
- 視聴されるごとに費用が発生する視聴課金(CPV)
- 広告が表示されるごとに費用が発生するインプレッション課金(CPM)
広告が1回流れるごとに数百円単位の広告費が発生するため、テレビ広告より安く広告を流せます。
値段の安い放送枠やローカル局から放映する
テレビの広告費を安く抑える方法として、値段の安い放送枠やローカル枠を選びましょう。
視聴率の高いゴールデンタイムや視聴者が多い関東圏の放送局は、放映費が高いです。
反対に深夜枠や地方のローカル局の放送枠は、放映費が安い傾向があり、広告費を抑えたい企業に向いています。
しかし広告費を抑えるために視聴率の低い放送枠を確保していると、思い通りの広告効果を得られない可能性があります。
そこで、最初は地方のローカル局から放映を始めて、効果が出てきたら視聴率の高い放送局や放送枠に切り替えるのも、テレビ広告におけるひとつの手法です。
出演タレントを見直してCM料金を抑える
テレビの広告費を安く抑えるためには、出演タレントを見直してCM料金を抑えるのもひとつのやり方です。
人気モデルやタレントを起用すると、高額な出演料が発生するためCM料金が高くなります。世間の人気やイメージにとらわれずに、商品・サービスのコンセプトに合ったタレントを起用することが大切です。
またキャラクターを利用する際には、出演料だけでなくライセンス料が発生する可能性があり、CM料金が高くなります。
有名な人気キャラクターを起用せずとも、商品・サービスの魅力を伝えられるCMを作成すれば、広告費を安く抑えることが可能です。
出演タレントを見直して出演料を抑えることができれば、テレビ広告にかかる費用を大幅に軽減できます。
天候に左右されない撮影にする
テレビ広告の費用を安く抑える方法として、撮影は天候に左右されないものにしましょう。
天候に左右される撮影でCMを制作する場合は、撮影スタッフのスケジュールを押さえるためにコストがかかります。
さらに屋外での撮影は、ロケーションやセットを用意する費用がかかり、屋内での撮影に比べて費用が余分に発生します。
天候に左右されない撮影にすれば、屋外での撮影に必要なロケーション確保やセットの用意にかかる費用が削減可能です。
ただし撮影スタジオによっては、利用料金が発生するケースもあるため、事前にスタジオの使用料を確認しておきましょう。
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テレビ広告は、企画費や撮影費・放映費などさまざまな費用が発生します。
視聴率の高い放送枠や放送局でCMを流すと、高額な放映費がかかるため、予算に合った放送枠を確保することが大切です。
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