OOHの掲載事例11選!デジタルサイネージ広告や海外施策も紹介

家から一歩外へ出ると電柱や駅前の看板、バスや電車などの乗り物にも広告が設置されています。これらの広告は、昔から使われている不特定多数の人に訴求できる広告媒体です

近年では訴求方法もデジタル化され、動画や音声が流れる広告も広く使われています。そこで本記事では、OOH(屋外広告)の中でも話題を呼んだ広告や、海外で注目されている広告の事例を紹介します。

OOHのメリットも詳しく解説しているため、広告の出稿を考えている方はぜひ参考にしてください。

 

OOH(屋外広告)とは

OOHとは「Out of home」の略で、家庭以外の場所で生活者が接触する広告媒体をいいます。その中でも交通広告と屋外広告に分けるケースもあり、特に屋外や商業施設に設置したデジタルサイネージ・看板・タクシー広告の事例を紹介します。

ちなみに交通広告とは、電車やバスにある中づりや駅構内のデジタルサイネージ、大型ボードのことをいいますが、全部含めてOOHと呼ばれる広告です。最近では、電子的な表示機器を使って情報を発信するデジタルサイネージ広告が多く見られます。

このように、屋外を移動中に自然と目につき、さらに何度も接触できるOOH広告はデジタル化によって進化し続けています

OOH広告について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

OOH広告(屋外広告)とは?種類や特徴、市場規模などを解説!

 

OOH事例①話題を呼んだ広告

OOH広告は、話題作りのためインパクトの強い情報を発信しています。なぜなら、不特定多数の人々に広告を見てもらえるメリットがあるからです。その中でも、特に話題を呼んだOOH広告事例を4つ紹介します。

  • Netflix合同会社 – ジャイアント猿桜像(2023)
  • 株式会社ポケモン – ポケモンかいふくDays(2024)
  • 株式会社明治 – 受験生応援広告(2022)
  • ロート製薬株式会社 – ロートジーシリーズ(2022)

Netflix合同会社 – ジャイアント猿桜像(2023)

「交通広告グランプリ2024」のグランプリに選ばれたNetflix合同会社のOOH広告は、ドラマの主人公の巨大力士像を両国駅に設置しました。全長約25m、高さ約2.8mのモニュメントは、通行人が必ず足を止めるくらいインパクトの強いものになっています。

これはNetflixシリーズ「サンクチュアリ 聖域」というオリジナルストーリーのドラマで、大相撲の話から両国駅に広告が打ち出されたものです。設置してすぐSNS上で拡散され、作品の認知度に大きく貢献しました。また、モニュメントに合わせて構内にビジュアルやコピーが展開されたことによってさらに話題を呼んだのです。

このOOH広告は、おもしろい広告だから話題になったというよりも「凄いものを見た」というインパクトの強さで話題になったといえるでしょう。

参照元:交通広告グランプリ2024

 

株式会社ポケモン – ポケモンかいふくDays(2024)

「ポケモンかいふくDays」という体験イベントに合わせて、JR各線車両内と東京駅をジャックしたOOH広告です。

これは、疲労している日本人を癒すことをコンセプトにしたもので、中づり広告ではポケットモンスターのゲーム内で表示される体力ゲージを模した広告などが展開されました。中づり広告以外にも駅構内で、ポケモンのかわいらしいキャラクターが「かいふく」の重要さを広告で表現していました。

また駅構内に広告を展開することによって、「ポケモンGO」の歩くことと「ポケモンスリープ」で眠ることを多くの人に勧める狙いがあったのです。これは、たくさん歩きよく眠ることによって、疲労回復の効果が出ることを意味し、ポケモンと楽しみながら回復しようという意味合いをもっています。

その結果、車両広告と合わせておこなわれたイベントとの相乗効果で、SNSでもハッシュタグ「ポケモンかいふく」がトレンドの上位になりました。

参照元:Universal OOH

 

株式会社明治 – 受験生応援広告(2022)

株式会社明治は、受験生の応援広告として明治プロビオヨーグルトR-1の広告を東京大学の最寄り駅に展開しました。南北線東大前駅と京王井の頭線東大前駅の構内には、見る角度によってメッセージが変わるOOHも掲出されたのです。

たとえば、試験会場の東京大学に向かう目線では、「粘って」「事前にトイレ行っとくんだよ!」という親御さんからのメッセージが見えます。しかし、終わって帰る方向の目線からでは、「ほんと、よくがんばったね」や「今夜は焼き肉よ」などの相手を労うメッセージに変化します。

これらの広告は、パッと見たときに明治プロビオヨーグルトR-1の広告とは気付く人は少ないでしょう。しかし、広告のインパクトによってSNSで拡散され、結果的にR-1のPR広告として話題になりました。

参照元:PR TIMES

 

ロート製薬株式会社 – ロートジーシリーズ(2022)

ロート製薬株式会社は、東京メトロ銀座線と丸ノ内線の車両にスマホのアラーム画面をモチーフにしたOOHを掲示しました。これは、分刻みでアラームを設定するほど朝起きるのがつらいことを表現しています。それをロートジーシリーズの目薬で朝から時間に追われる人の疲れ目を助けようというコンセプトになっています。

この広告のアラーム画面は、実際に使っている人の画面を使用しており、共感する人が多かったことです。一見、目薬とアラーム画面は関係性がないように見えます。しかし、朝二度寝をしてしまう大半の理由は、目の渇きを眠気と勘違いしているせいなのです。そんな目薬をさせば起きられるという知識を認知してもらうための取り組みです

参照元:Gaiax

 

OOH事例②デジタルサイネージ広告

最近では、デジタルサイネージ化したOOHをよく見かけます。デジタルサイネージとは、液晶ディスプレイなどの装置を使って情報を発信するシステムで、動画や音声も広告に使用可能です。そこで、これからOOHの主流になりそうな、デジタルサイネージを使った事例を3つ紹介します。

  • 株式会社イエローハット-全国交通にゃん全運動(2023)
  • 株式会社集英社-SPY×FAMILY10巻告知(2022)
  • 株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント-大谷翔平サイネージ(2022)

 

株式会社イエローハット – 全国交通にゃん全運動(2023)

カー用品専門店のイエローハットを展開している株式会社イエローハットは、2月22日の猫の日にちなんで、猫の交通安全を守るためのOOHを新宿駅と渋谷駅に掲示しました。

広告では、猫を交通事故から守る論文が映し出され、そこに突然猫の映像が飛び出すデジタルサイネージならではの仕掛けが盛り込まれています。この飛び出す仕掛けは、予測不可能な猫の動きを表していて、イエローハットが啓蒙活動をしている猫の交通安全につながっているのです。

また、猫との討論番組の告知をするなど、動きや音声で人々の目に留まるOOHが作られているのが特徴的です。このOOHも話題となり、多くのSNSで拡散されました。

参照元:Oh!OOH!

 

株式会社集英社 – SPY×FAMILY 10巻告知(2022)

単面の広告用では、日本最大級を誇る渋谷スクランブルスクエアビジョンに、大人気マンガ「SPY×FAMILY」のコミックス10巻を告知するOOHが登場しました。

この渋谷スクエアに設置されている大型画面に、マンガの人気キャラクターのアーニャがさまざまな表情で登場します。広告内で、キャラクターが渋谷の街を見渡し「ここならうれる」などの吹き出しがでるなど、誰もが足を止めたくなるような画像やセリフが次々と出てくるのが特徴です。

このデジタルサイネージと合わせて、渋谷駅の地下コンコースでも作品に登場するキャラクターが描かれた「スパイギャラリー」と題したOOHが展開されました。それにより、多くのユーザーが立ち寄って写真を撮り拡散されたのです。

参照元:Oh!OOH!

 

株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント – 大谷翔平サイネージ(2022)

JR新宿駅東西自由通路では、株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントの野球ゲーム「MLBⓇThe ShowTM 22」の告知のため、巨大デジタルサイネージが使われました。横幅が45.6メートルもあるデジタルサイネージには、大谷翔平選手の迫力あるシーンが流れます。

そこでは、大谷翔平選手が実際に記録した164キロメートルのストレートや、191.5キロのバッティングシーンのほか、時速31.6キロという盗塁シーンも体感できたといいます。普段はなかなか間近で体感できないシーンのため、多くの人が足を止め魅入っていたことでしょう。

この広告が見たいと、わざわざ新宿駅まで足を運んだ人もいるくらい人気が出て、デジタルサイネージを最大限生かした宣伝効果は抜群でした。

参照元:Oh!OOH!

 

OOH事例③海外の広告

話題性のあるOOH事例は日本だけではなく、海外でも多数存在します。海外のOOHの特徴は、日本のように複数面を連続して見せるのではなく、大きな1面を使って広告を見せるのが主流です。その中でも話題性のあった広告事例を4つ紹介します。

  • マクドナルドデリバリーサービス(フランス、2023)
  • Amazon Prime-SF映画PR(北欧、2021)Duolingo-ドローンによる映像投影施策(2021)
  • アディダス-走るOOH(2022)

 

マクドナルド デリバリーサービス(フランス、 2023)

フランスのマクドナルドでは、デリバリーサービスをアピールするためユニークなOOHを掲出しました。自宅の玄関をマクドナルド商品のようにデザインしている広告で、色合いや形の違う郵便ポストで、フライドポテトやビックマックを表しました。

また、この広告ではあえて、マックデリバリーというサービス名を小さくシンプルに表示することにより、マクドナルドの商品に見える玄関は、電話やアプリで気軽にオーダーできる利便性を象徴しています。

このほかにもブラジルでは、ChatGPTにビックマックの質問を問いかけるOOHがありました。このようにさまざまな国でその時代に合ったわかりやすいOOHをマクドナルドは展開しているのです。

参照元:SPACE MEDIA

 

Amazon Prime – SF映画PR(北欧, 2021)

Amazon Primeは、SFアクション映画「The Tomorrow War」の公開とあわせて、北欧にOOHを掲出しました。映画は、未来からやって来たタイムトラベラーがエイリアンの地球侵略を阻止するため、現代人の力を借りて戦いに挑む内容です。

映画の内容に伴って、エイリアンに建物を破壊されたらどうなるかというOOHを実物の建物の近くに掲示しました。建物は、歴史的建造物やランドマークなど誰もが知っている有名な場所ばかりでリアルな演出が話題を呼びました。

なかでもエイリアンに攻撃されて炎に包まれている様子は臨場感があり、興味をそそられる人が多かったことです。映画の宣伝とわかっていても、他人事ではないという気分にもなるでしょう。

参照元:SPACEMEDIA

 

Duolingo – ドローンによる映像投影施策(2021)

語学学習アプリDuolingoは、ドローンでビルの壁などに映像を投影しOOHとして掲載しました。内容は、アプリをダウンロードしたのに途中で離脱してしまった人たちへのメッセージを広告にしています。

たとえば、何十日もログインしていないユーザーに「ずっとログインしていないね、戻ってきて」という内容をドローンで壁に投影し、Duolingoの利用再開を促す広告です。これらをユーザーの家の近くにある壁や向かいのビルなどに投影し、メッセージを送ったのです。

ドローンを用いたことによってユーザーはもちろん、duolingoのダウンロードしていない人でも気になってしまい、思わず写真を撮ってしまうほどインパクトが大きいOOHになりました。

参照元:SPACE MEDIA

 

アディダス – 走るOOH(2022)

全世界の誰もが知っているスポーツメーカーアディダスは、イヤホンのプロモーションを宣伝しました。宣伝内容は、イヤホンの割引クーポンのQRコードを持ったランナーが、街中を走り回るといった斬新な内容です。

ユーザーは割引クーポンをゲットするため、走り回っているランナーを見つけてカメラでQRコードを読み込まなければなりません。この行動は、あまり購買意欲が湧いていない人でも見つければよいことがあるかもという、心理的欲求を逆手にとった宣伝効果ともいえます。

実際、宣伝のために走ったランナーはかなりのハイペースで追いつけず、戸惑った感想もあります。ただ、宣伝効果を運動に結び付けてOOHにするという発想は、スポーツメーカーならではといえるでしょう。

参照元:SPACE MEDIA

 

OOHのメリット

OOHにはさまざまなメリットがあります。その中でも、押さえておきたい事例として2つのメリットが考えられます。

  • 幅広いターゲットに繰り返し訴求できる
  • SNSでの拡散が期待できる

上記のメリット以外でも購入場所に近いところで訴求できるメリットもあります。まずは、OOHのメリットを理解し、最大限活用する方法を考えましょう。

 

幅広いターゲットに繰り返し訴求できる

OOHは、人が集まる場所や有名な所に掲示することが多いです。そのため、属性や年齢に関係なく幅広いターゲットに訴求できるメリットがあります。ただし、狙っているターゲット層にピンポイントで訴求できないデメリットもあります。

しかし、デジタルサイネージのOOHなら時間帯や日にちをしぼることで、ターゲット層に近づけるのです。このように工夫次第では、不特定多数に見て欲しいのか、ターゲット層を絞りたいかなどの選択もできるようになります。

また、OOHはテレビやSNSの広告のように一瞬で終わるのではなく、繰り返し訴求できます。通勤や通学で、同じ時間に同じ広告を見ることによって刷り込み効果が生まれ、高い反復訴求効果が期待できるでしょう。

 

SNSでの拡散が期待できる

話題性のあるOOHは、SNSで拡散されることが期待できます。今では多くの人がスマートフォンを持っている時代のため、気になるOOHがあれば撮影し共有するケースもあります。

さらに撮影した広告をネットに投稿することによって、OOHがトレンドになる場合も少なくありません。デジタルサイネージなどを利用し、インパクトのある動画や音声を使うと、さらに視認性が増し投稿される頻度は多くなるでしょう。

このような効果は、他のメディアではうまくいきません。OOHだからこそSNSで拡散して反響を呼べます。特に人々が集まる場所の大型ビジョンだと、幅広いターゲット層すべてに視認してもらえるため、より爆発的な効果を発揮するのです。

 

「どこでもアド」ならOOHの出稿プランニングが可能

株式会社hunnyが運営する「どこでもアド」ならWeb広告代理店といった強みを生かし、最適なOOHの出稿プランニングが可能です。また、個室トイレにタブレット端末を設置するデジタルサイネージ広告サービスをおこなっている実績があるため信頼できるでしょう。

駅構内のOOHや大型ビジョンは、いまやデジタルサイネージが主流となってきています。株式会社hunnyは、年齢層・地域などターゲットの属性に合わせた広告配信をしたり、リーチ数を調べて効果を検証したりしているため、OOHの出稿が初めてでも安心できます。

もし、OOHをデジタルサイネージで出稿したいと考えているなら、まずは「どこでもアド」の無料相談をしてみてはいかがでしょうか。デジタルサイネージのノウハウや実績のある、株式会社hunnyの「どこでもアド」にぜひ問い合わせてください。

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まとめ

インターネット上で不要な広告が多い中、OOHは日常の一部として生活に溶け込んでいます。その中には話題性のある広告も多く、SNSで拡散され大きな反響を得たOOHも数多いです。

今やOOHは、デジタルサイネージ化が進んでいます。動画や音声によって人々に強烈な印象を与えることも可能です。多くのユーザーに共感をもたらし拡散されるOOHを出稿するなら、ぜひ株式会社hunnyの「どこでもアド」に相談してください。

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