近年は、駅構内や電車およびバス内における広告掲載の機会が増えています。交通機関を活用する広告は交通広告と呼ばれており、多くの企業や団体が活用する広告媒体です。

交通広告を活用するケースは年々増えており、中には個性的で面白い事例もあります。これから交通広告を活用しようと考えている方は、現在掲載されている交通広告を参考にして、訴求効果を高められる広告出稿を目指すとよいでしょう。

今回は、交通広告の事例を13種類紹介します。また、交通広告の特徴・効果・メリットなどについても解説するため、出稿を検討している方はぜひ参考にしてください。

 

交通広告とは？特徴や種類を解説

そもそも交通広告とは、電車内や駅・バス停留所・タクシー乗り場・空港などに設置するポスターや看板のことです。近年はデジタルタイプのものも増えており、企業や各団体による導入事例が増えています。

交通広告は、交通機関を利用する人の目に触れる機会が多いため、高い訴求効果が期待できます。また、普段利用している交通機関に設置されていることから、信頼感を付与できる点も特徴です。

交通広告には、以下のような種類があります。

• 鉄道や駅の広告
• 路線バス広告
• 新幹線広告
• タクシー広告
• 空港広告

それぞれの交通機関を利用する顧客を捉えた広告出稿が可能であるため、ターゲティングしやすい広告媒体といえるでしょう。

交通広告についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

交通広告のメリット5選！種類やデジタルサイネージについてもご紹介

 

交通広告の効果・メリット3選

交通広告の出稿によって、どのような効果が期待できるでしょうか。効果に加えてメリットについても理解したうえで、出稿する広告を検討するとよいでしょう。

交通広告の効果やメリットとして、以下の3点を紹介します。

• 駅や路線によりターゲットを絞れる
• 審査を通すため信頼性が高い
• 反復訴求できる

 

駅や路線によりターゲットを絞れる

交通広告は、出稿する駅や路線によってターゲットを絞れる点がメリットとして挙げられます。駅や路線を利用する乗客の居住域は絞り込みが可能で、狙うターゲットを限定できます。

特に公共交通機関の利用は学生やビジネスパーソンが多く、かつ早朝と帰宅時間に多くの利用者が集中するため、出稿する内容とタイミングを計りやすいのが特徴です。そのため、ビジネスパーソンや学生をターゲットにする際は、交通広告の出稿により大きな訴求効果が期待できます。

 

審査を通すため信頼性が高い

交通広告は、出稿前に掲載元が審査をおこなうため、広告の信頼性の高さをアピールできます。普段利用している駅や電車に掲載されている広告に対しては、信頼感や安心感を覚える方も多いでしょう。広告を見た人に対して、よい印象を持ってもらえる可能性が高いです。

特に、まだ世間的な認知度が高くない企業や商品の場合は、乗客や通行人の印象に強くアピールできる貴重な機会となります。その分、厳しい審査に通過する必要があるため、広告内容には配慮する必要があります。

 

反復訴求できる

交通広告には、反復訴求効果が期待できます。駅や電車などの交通手段は、毎日決まった時間に利用する人が多いためです。特に学生やビジネスパーソンは、毎日学校や職場に通う必要があるため、繰り返し広告を見てもらえる機会となります。

同じメッセージや広告内容を反復して見てもらえるため、店舗や商品への関心の高まりが期待できます。また、定期的に少しずつ広告内容に変化を加えて、注目度を高める方法も有効です。

同じ利用者に繰り返し広告を見てもらえることで、反復訴求ができるのは交通広告ならではのメリットといえるでしょう。

 

交通広告の成功事例10選

交通広告を利用する企業や団体は、近年増加傾向にあります。すでに交通広告を積極的に導入して、成功を収めている事例も多いです。

他の企業や団体の成功事例は、これから交通広告の出稿を目指す方にとって、大いに参考になるでしょう。以下で、各分野の企業が交通広告を取り入れた事例を10例紹介しますので、ご自身の広告出稿を検討する際の参考にしてください。

 

【地下鉄ホームドア広告】フィットネスクラブ：会員獲得例

フィットネスクラブ経営の株式会社ティップネスが、地下鉄の駅ホームドアに広告を出稿して、会員獲得の促進に成功した事例があります。横浜市営地下鉄の各駅で、ホームドアに印象的な広告を掲示しました。

横浜周辺は、多くのフィットネスクラブが営業をしているため、会員入会人数の確保が課題となっていました。最も多くの人の目に留まる広告出稿を目指し、駅のホームドアにポスターを掲示する方法が採用されています。

その結果、多くの反響があり問い合わせが増えたとの結果が得られています。交通広告の訴求効果が立証された顕著な例といえるでしょう。

参照元：株式会社キンコー「㈱ティップネス 地下鉄駅ホームドア広告で会員を獲得」

 

【電車車体広告】一風堂：エリア初進出例

ラーメンチェーン大手の博多一風堂は、特定の地域に初めて進出した際に、オープニングプロモーションを目的として交通広告を活用しました。広島に初めて店舗をオープンした際に、地元の交通機関である広島電鉄の車体外部に広告を掲示してPR活動をおこないました。

広島電鉄は路面電車を運営しているため、車体の外部に広告を取り付けると通行人の目に留まる広告として効果的に活用できます。市民の足として普及している交通機関であるため、認知度も高かったと考えられます。

博多一風堂は、広島電鉄の路面電車に1年間継続して広告を掲示したため、広島市民に店舗を広く認知してもらうことに成功しました。

参照元：交通広告ナビ「【博多一風堂 広島店 様】電車車体広告を活用したオープニングプロモーション」

 

【電車内広告】化粧品会社：採用強化例

化粧品メーカー大手のラッシュジャパン合同会社は、人材採用の促進を目的にして、交通広告を活用しました。神奈川県愛甲郡にある本社工場で勤務する人材採用の強化や、企業自体の認知度向上を目指しています。これは、近隣の厚木市や相模原市周辺の交通機関を活用した事例です。

具体的には、以下の交通機関で広告出稿をおこないました。

• 小田急線イベントカー内
• JR横浜線内の車内中づり広告
• JR橋本駅および小田急本厚木駅構内のポスター
• 神奈中バスのデジタルサイネージ「かなチャンネル」

小田急線イベントカーでの車両内貸切ジャックなど、話題性とインパクトのある広告出稿を実施し、地域住民に対する高いブランディング効果をもたらした好例といえるでしょう。

参照元：交通広告ナビ「車内貸し切り広告等を利用した求人・企業ブランディングの周知事例｜小田急線 JR横浜線 神奈中バス」

 

【駅広告】TSUTAYA：新店舗の周知例

音楽や映像コンテンツの販売およびレンタルをおこなうTSUTAYAでは、新店舗オープンの周知を目的にして、交通広告を活用しました。早稲田店と鶴見西口店の新規オープンを周知するため、最寄り駅である早稲田駅と鶴見駅の構内にポスターを設置した事例です。

より視認性を高めるため、インパクトのある広告掲載を目指しました。その結果、早稲田駅では大きなB1サイズのポスターを2連貼りにして、駅利用者の目に留まるようにしました。

鶴見駅では、駅構内のコンビニであるNEWDAYSの壁面をそのまま広告媒体として活用するという、前例のない取り組みがおこなわれています。駅における広告効果を最大限に高めるため、広告出稿の方法を工夫した事例です。

参照元：交通広告ナビ「TSUTAYA様 駅構内のあらゆる媒体を利用し店舗認知度UP！」

 

【駅トイレ広告】尿シミ防止スプレー：新商品の周知例

日用品・化粧品メーカー大手の花王は、新商品である尿シミ防止スプレーを周知する目的で、交通広告を活用しました。JRの全国主要駅の構内トイレをメディア化して、商品の周知を目指した事例です。

尿シミは、30代以上の男性の多くが経験しているのにもかかわらず、対処をしていない人が多いといった現状でした。そのため、商品との親和性が高いトイレを広告出稿の場所として活用し、ターゲティングに成功した事例です。

トイレ広告は、今回紹介した事例以外にもさまざまな活用方法があります。トイレ広告の効果についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。

トイレ広告の効果とは？最新事例やメリットとデメリットを詳しく解説

参照元：ジェイアール東日本企画 キクコト「【駅のトイレ広告で認知度UP】ターゲットのインサイトを捉えた屋外広告（OOH）の活用事例 駅構内の男子トイレをメディア化し、尿シミケア商品を訴求！

 

【駅デジタルサイネージ広告】ゴルフ施設：新店舗の周知例

不動産関連サービスを手掛ける株式会社ティーアールズは、シミュレーションゴルフ施設の新規店舗オープンの周知を目的に、交通広告を活用しました。名古屋市営地下鉄の藤が丘駅近くに新規オープンする店舗をPRするため、同駅構内の各所に広告を掲示した事例です。

従来の紙面ポスターに加え、駅改札付近ではデジタルサイネージ広告を活用し、通行人に対する高い訴求効果をもたらしました。色鮮やかで鮮明な映像による広告は、通行人の目に留まりやすく、新店舗の周知に大きく貢献した事例といえるでしょう。

近年は、交通広告にデジタルサイネージを活用する事例も増えています。デジタルサイネージを活用した広告の成功例や料金など、より詳しい情報を知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。

交通広告にはデジタルサイネージがおすすめ！成功事例や料金も解説

参照元：交通広告ナビ「シュミレーションゴルフ施設の周知 | 名古屋市営地下鉄 藤が丘駅 駅看板・デジタルサイネージ」

 

【タクシー広告】高級老人ホーム：新規契約の獲得例

高級老人ホームの新規入居者確保を目的として、タクシー広告を活用した事例があります。新規入居契約者の増加を収めた、タクシー広告活用の成功事例です。

タクシー広告を活用した理由としては、経済的に余裕のあるターゲット層に広告を届ける目的を叶えるためでした。高級老人ホームの入居には高額な費用が必要となるため、タクシーを普段から利用する富裕層をターゲットとしました。

タクシーは閉鎖的な空間であることから、車内に掲示されている広告の視認性が高くなります。長距離をタクシーで移動する際には、車内で長時間過ごすことになるため、広告の高い訴求効果が期待できます。

参照元：ニッチメディア「タクシー広告の事例、入居一時金3,000万円の高級老人ホームで入居者2名獲得した成功事例を紹介」

 

【バス広告】「天気の子」：話題の拡散例

テレビ朝日は、大ヒットアニメ映画である「天気の子」の放映をアピールするために、個性的なバス広告を出稿しました。アニメのタイトルでもある天気を連想させる、ユニークな交通広告として注目されました。

結露防止スプレーで加工した特殊広告をバスの窓に施し、寒暖差により発生する結露で広告が浮かび上がってくる仕組みです。まるで落書きをしたかのような手書き風の放送告知が出現するもので、広告掲示が天気に左右される点なども含めて話題を集めました。

広く情報を拡散するような、本来の広告の手法ではなく、希少性を活かして話題を集めた面白い交通広告の事例といえるでしょう。

参照元：PR TIMES「地上波初放送記念スペシャル企画！『天気の子』ファン必見！地上波初放送告知が落書きされてる!?都バスの窓に《結露で見える》広告出現！！」

 

【アドトラック広告】オンラインゲームサイト：認知拡大例

オンラインコンテンツを提供するASデジタルマーケティングは、自社ゲームサイトの認知拡大を目指して、交通広告を活用しました。オンラインゲームサイト「VITOACE（ヴィトエース）」を宣伝するため、アドトラック広告を活用した事例です。

アドトラック広告とは、トラックの荷台スペースに広告を掲載し、公道を走行して通行人に広告内容を見せる手法のことです。オンラインゲームへのニーズをターゲットとするため、首都圏の公道を走行ルートに採用しました。

車体の長いロングトラックを活用しており、広く通行人の目に留まる広告発信ができた事例です。巨大なトラックに大々的に掲載される広告は、高い視認性が期待できる効果的な広告として注目を集めています。

参照元：交通広告ナビ「アドトラックを活用したオンラインゲームサイト宣伝事例┃東京23区」

 

【新幹線広告】システム開発会社：ブランドイメージアップ例

情報セキュリティシステムなどの開発・販売をおこなうSky株式会社は、ブランドイメージの向上を目的として、新幹線駅構内や車内での広告を活用しています。2014年に開始した新幹線広告は継続して実施されており、ブランドイメージアップに貢献している事例といえるでしょう。

新幹線の駅構内や、車両内座席の正面へのポスター設置をおこない、交通広告を継続的に実施しています。特に車内広告は、長時間の移動中に目にする機会が多いため、企業の認知度向上に寄与する広告として注目されています。

同社のサービスは主に企業や団体をターゲットとしているため、ビジネスマンや企業経営層が利用する機会の多い新幹線は、同社にとって最適の出稿場所です。

参照元：JR東海エージェンシー「Sky株式会社様　新幹線車内メディア他」

 

交通広告グランプリを受賞した面白い交通広告事例3選

個性的で魅力あふれる交通広告に対して表彰をおこなう、交通広告グランプリといったイベントがあります。

交通広告グランプリとは、優秀な交通広告が表彰されている行事で、1956年に起源のある伝統ある取り組みです。

交通広告グランプリにおいて、過去に表彰された個性的で面白い交通広告を、以下に3例紹介します。

• Netflix｜駅ホームに巨大力士像設置
• キリン｜駅・車両内サイネージでインパクトある動画を放映
• アディダスジャパン｜駅構内の空間ジャック

 

Netflix｜駅ホームに巨大力士像設置

2024年にグランプリを受賞したのは、Netflixが製作した巨大力士像の広告です。両国国技館最寄りのJR両国駅のホームに設置された広告で、インパクトのある全長25メートルの力士像が特徴です。

NetflixのオリジナルWebドラマである「サンクチュアリ-聖域-」の宣伝用に設置されたもので、相撲を題材にしたドラマへの高い訴求効果が期待できます。

ドラマ内では、厳しい稽古に耐えながら何度でも立ち上がる主人公が描かれています。ドラマの内容と親和性の高い広告は、ドラマへの興味を掻き立てるうえで重要な役割を果たしたといえるでしょう。

同広告は、相撲ファンでなくても一度見ると忘れられないほどの衝撃的な景観で、話題となりました。

参照元：交通広告グランプリ2024「2024年度受賞作品」

 

キリン｜駅・車両内サイネージでインパクトある動画を放映

飲料品メーカー大手のキリンビール株式会社が製作した「上々 焼酎ソーダ」の広告は、2024年のデジタルメディア部門で最優秀部門賞を獲得しました。難読漢字のクイズから始まり、広告への関心を集める工夫が凝らされています。

デジタルサイネージによる15秒のデジタル動画広告で、難読漢字のクイズから新商品の宣伝にスムーズに着地させている点が評価されています。水色を基調とした背景が、ソーダのさわやかな雰囲気を演出している点も印象的です。

駅構内や電車の車両内で放映された動画は、通行人や乗客の目に留まる印象的な広告となり、新商品の普及に大いに貢献しました。

参照元：交通広告グランプリ2024「Digital Media」

 

アディダスジャパン｜駅構内の空間ジャック

スポーツ用品メーカーのアディダスジャパンが製作したスポーツシューズの広告が、空間プロデュース部門で最優秀部門賞を受賞しました。床面を用いた錯視効果が利用されており、シューズが飛び出ているように見えるインパクトのある広告として評価されました。

空間プロデュース部門は、媒体が設置されている場所の特性や空間全体を活かした広告が表彰される部門です。本広告は、正面から見るのと側面から見るのとでは大きく印象が変わる錯視効果を取り入れています。

通行人の目を確実に捉えるインパクトの高い広告で、新商品への高い効果が期待できます。駅構内の空間をジャックした、個性的な広告といえるでしょう。

参照元：交通広告グランプリ2024「Space Produce」

 

他社と差別化できるデジタルサイネージ広告の出稿なら「どこでもアド」へ無料相談

以上のように、交通広告を活用して宣伝する商品や店舗の情報発信をする事例は多数あります。広告宣伝効果を最大限に高めるためには、見る人の印象に残るような魅力的な広告出稿を目指すとよいでしょう。

印象的な広告を出稿して他社との差別化をしたいと思っても、ノウハウがないと難しい面も多いのではないでしょうか。そのようなときは、株式会社hunnyのどこでもアドをご検討ください。

どこでもアドは、主にデジタルサイネージを活用した広告出稿を取り扱っているサービスです。交通広告の出稿に関して、無料で相談に応じているので、初めて広告出稿を目指す方でも安心です。

デジタルサイネージなど最新技術を駆使して、他社と差別化された広告出稿を目指したい方は、どこでもアドにご相談ください。

どこでもアドにデジタルサイネージ広告の出稿を相談する

 

まとめ

交通広告とは、電車内や駅・バス停留所・タクシー乗り場・空港などに設置するポスターや看板のことです。駅や路線などによりターゲティングしやすく、広告に対する信頼感が確保できるなど、利点の多い広告出稿方法です。

実際に、交通広告に出稿をしている企業や団体は数多くあります。中には個性的でインパクトのあるものも多く、高い訴求効果を実現しています。

これから交通広告の出稿を検討している方の中には、他社との差別化が図れる印象的な広告展開を目指している方も多いでしょう。広告出稿に関する相談を希望するなら、どこでもアドを検討してみてはいかがでしょうか。

デジタルサイネージを活用した広告など、印象的な広告展開に関するアドバイスをさせていただきます。無料でご相談いただけるため、ぜひお気軽にご相談ください。

デジタルサイネージ広告の出稿を無料相談する